⑦DOカヴァ
カヴァ“Cava”とはカタルーニャ語で『洞窟』を意味する。スペインで生産されるカヴァの95%はカタルーニャ州で(なかでもバルセロナ県のサン・サルドゥルニ・デ・ノヤでその85%が)生産されているが、原産地呼称制度上ではDOカヴァは他のDOと違い生産地が特定の地区に限定されておらず、アラゴン州、ナバーラ州、ラ・リオハ州、バスク州、バレンシア州、エクストレマドゥーラ州まで含まれている。
ワインの特徴
認定されている品種は、白がマカベオ、チャレッロ、パレリャーダ、シャルドネ、スビラト・パレント、黒ブドウがガルナッチャ・ティンタ、モナストレル、トレパット、ピノ・ノワール。トレパットはロゼのカヴァにのみ使用が認められているが、ピノ・ノワールはブラン・ド・ノワールへの使用が認められている。マカベオ、チャレッロ、パレリャーダの所謂主要3品種で造られるものが大半だが、最近はそれ以外の認定品種から造られるものも増えてきた。マカベオはフルーティーな味わいと爽やかさを、パレリャーダは花のような香りを、チャレッロは酸味をもたらすと言われている。
カヴァの製法はシャンパンと同じ瓶内二次発酵。一次発酵の後瓶詰し、そこに酵母と糖を加えて瓶内で二次発酵を起こすことで炭酸ガスを得る。その後瓶内での最低熟成期間は9か月だが、15か月以上熟成したものをレゼルバ、30か月以上熟成したものをグラン・レゼルバと呼ぶことができる。
また、瓶内熟成後の澱抜きの際に加えるリキュールの含有糖分量(1ℓあたり)によって、甘辛度のタイプが以下のように分かれる。
ブリュット・ナトゥーレ | 超辛口(含有糖分量3g/ℓ以下) |
エクストラ・ブリュット | 極辛口(含有糖分量6g/ℓ以下) |
ブリュット | 辛口(含有糖分量15g/ℓ以下) |
エクストラ・セコ | やや辛口(含有糖分量12g/ℓ~20g/ℓ) |
セコ | やや甘口(含有糖分量17g/ℓ~35g/ℓ) |
セミ・セコ | 甘口(含有糖分量33g/ℓ~50g/ℓ) |
ドゥルセ | 極甘口(含有糖分量50g/ℓ以上) |